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2011年1月21日 シャーリー・ブリル クラリネット・リサイタル
(ザ・フェニックスホール)

演奏曲目および評価

プーランク/クラリネット・ソナタ
吉松隆/鳥の形をした4つの小品 作品18
シューマン/幻想小曲集 作品73
ドビュッシー/クラリネットとピアノのための第1狂詩曲
ブラームス/クラリネットとピアノのためのソナタ第1番 ヘ短調 作品120-1

演奏者(指揮者・ソリスト)

クラリネット:シャーリー・ブリル
ピアノ:ジョナサン・アーナー

感想・短評

1年以上前に買ったチケットをようやく使う時がきた。よく忘れていなかったものだ(笑)。久しぶりのクラリネットリサイタルなのでそうそう忘れはしないか。

最初の曲からびっくりするほどのぶっ飛ばしようだった。ここまで勢いのあるプーランクは初めてかもしれない。力任せにグイグイと推し進めるスタイルは異色そのものだった。フランスらしいオシャレさはなく、攻撃的でとても男性的な演奏だった。ザビーネ・マイヤーに師事していたようなので納得なところもある。技術的には申し分ないほど高いので聞き応えは十分だった。印象に残ったのは第2楽章の冒頭、クラリネットをピアノの中に突っ込んで吹き始めたところ。共鳴効果を狙ったのか?なかなか面白い演出でした。

2曲目の吉松さんの曲は楽しくてとても良かった。ピアノの後ろに回り込んで徐々に表側に登場。鳥が近づいてくる様子を表していたのだろうか。特に第2曲は勢いのあるシャープな演奏が最大限発揮された好演でした。

シューマンは黄土色っぽい楽器を持って登場。A管とB管で分けているのかな?繊細さに少しかける印象なので、この曲は楽しめ切れなかったかなー?テンポの変化も強く付けていたこともあり、ちょっとぎこちなかったように思いました。

後半も定番の名曲が続く。ドビュッシーはとてもピッタリ合う演奏だったと思う。キレが良いだけに、超絶技巧がよく映えました。テクニック的には文句のつけようがなかったです。ブラームスも同様に素晴らしい演奏でした。こちらは勢いではなくしっとりと、そして力強く歌い上げていた。ブラームスっぽさはないのでは?と最初思ってしまいましたが、それは誤りでした。

その後はアンコールのオンパレードでした。なんと計4曲の大サービスでした。さて、このあとは京響の定期に移動です(笑)。

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