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2007年4月7日 兵庫芸術文化センター管弦楽団
第9回定期演奏会(兵庫県立芸術文化センター)

演奏曲目および評価

チャイコフスキー  幻想序曲「ロメオとジュリエット」
チャイコフスキー  ロココの主題による変奏曲 イ長調 op.33
チャイコフスキー  交響曲第5番 ホ短調 op.64



演奏者(指揮者・ソリスト)

チェロ: 古川展生
管弦楽:兵庫芸術文化センター管弦楽団
指揮: 佐渡 裕

感想・短評

一昨日リハーサルを見学した演奏会の本番。何かいつもと違う聴き方ができて面白い。それは置いておいたとしても、PACオケの2007年シーズンがいよいよスタート。2年目に入るPACオケがどのように成長していくかも楽しみだ。

今日のプログラムはオール・チャイコフスキー。始めは「ロメオとジュリエット」。冒頭木管のアンサンブルが乱れ気味な上、全体的にも少しテンポが単調だった。ホールの響きがクリアではないため、こもり気味のぼんやりした音として聞こえる。キビキビとした感覚とはちょっと違う印象を受けた。しかし、そこは若さと技術の高さ。形のしっかりした演奏でした。特にヴィオラを始め、低弦のレベルが高いので、地がしっかりしていて優秀な演奏でした。しかし拍手が少ないぞ!

2曲目は古川さんの登場。良く兵庫芸文には出演する忙しい人だ。いつもながら誠実で清々しいチェロが特徴的。オケは弦が中心なため古典的な響きが心地よかった。ただ、何度もこの曲は演奏会で聴いているが、いつも聞き込んでいないために細部まで楽しめなかった。アンコールは1曲サービスしてくれました。

最後はリハーサルでも聴いた交響曲第5番。今日のプログラムはどの曲も冒頭からクラリネットが活躍する曲ばかり。特にこの交響曲はクラリネットの長いソロから始まるのでうれしい曲だ。その期待に十分応えてくれるクラでした♪ 特に第2楽章最後の消え入り方なんかは最高でした。よくもここまで響かないホールに余韻を残してくれました(笑)。さて、全曲を通して、佐渡さんの指揮はオーソドックスというか、単調というか、まじめに楽譜どおり指揮しているという感じでした。その割りに少しくどいところもあったりして・・・。チャイコフスキーは奇をてらった演奏が多いのでそう感じたのかもしれませんが。第2楽章はワザとらしく感じるほど、じっくり聞かせたいという意図がよく分かりました(^^;

第4楽章はリハーサルの時よりも若干テンポが速かったのでノッテいたのでしょう。ブラボーの嵐でした。PACオケ(佐渡ファン)は本当に熱狂的ですね。惜しむらくは、ホールの音響が悪いために、弦楽器があまり響かず、金管の音だけがストレートに聞こえてくるところ。まぁ、パワーを感じることはできましたが。

文句を言いつつも、演奏自体は骨格がしっかりした立派な演奏。何も文句の付けるところはなかったです。

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