びわ湖ホールには2度目。しかし今回は小ホールなので初めてか。びわ湖ホール声楽アンサンブルについてはいろいろ噂を聞いているが、実際に聴いたことがないので自分の耳で確かめる絶好のチャンス。
大ホールも立派だが、小ホールも引けを取らない立派な作り。天井や壁面はびわ湖をイメージした曲線を多用してあり、座席もゆとりある作りになっていた。300席強の小さなホールで、室内楽を聴くにはちょうどいい大きさだった。
さて、演奏の方は評判通り文句のないものだった。声楽アンサンブルは各パート4人の計16人からなり、全員がソリストレベルの実力の持ち主。決して合唱団という位置づけではなく「アンサンブル」という名にふさわしいものだった。見事なまでの歌唱力だけでなく、何しろハーモニーが絶妙だったのだ。
前半は声楽アンサンブルのみのアカペラで3人の作曲家の曲が披露されたが、特筆すべきはブリテンの「聖チェチーリア賛歌」か。第3節の独唱(4人)は素晴らしかった。
後半は「子どもと魔法」の演奏会形式によるもの。オーケストラ伴奏は京都フィルハーモニー室内合奏団。このオケを聴くのは初めてだが伴奏役としては申し分なく忠実な仕事をしていた。昨日聴いた大フィルのひどい演奏に比べると何と心地よかったことか・・・ 声楽アンサンブルのメンバーはおのおのが登場人物(モノ?)のかぶりものをして登場。曲の楽しさにさらに花を添えていた。特に素晴らしかったのは「火」の役をしていたソプラノかな? テクニックが光っていた。しかし、メンバーそれぞれに個性があり、どの方も素晴らしかったので優劣は付けようがなかった。
指揮者の清水氏の解説も的確でかなり好感が持てた。あまり知られていないびわ湖ホール声楽アンサンブル。実力の高さは確かめることができたので、今後も注目していきたい声楽アンサンブルの1つだと思う。
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