3連休中の演奏会だからか会場の入りはいつものように芳しくなく6割ほど。これでは演奏者の方も気合いが入らないだろうなぁ。。。
先週に引き続き、いつもの冴がない京響。オープニングのベルリオーズは弦こそよく動いているのだが、金管が何だか重い。この曲はもっと軽やかに流れるように演奏して欲しいのだが。でも後半の盛り上がりはまずまずうまくいっていた。
エルガーの方はこの曲が難曲であることを改めて感じた。チェロの古川氏は出だしこそ不安定で変な音を出していたが、徐々にその実力を発揮していく。ソロの部分はまさに自分の世界に浸っていて、聴き応えがあった。特に終楽章などは見事といっても過言ではないのではなかろうか。決して深みのある音色ではないのだが、雑味を帯びた音に時折「ハッ」とさせられた。しかし、この曲を最後まで弾ききったことに拍手を送りたい。
最後はオケコン。圧倒的な名演を期待したが、まずまずの演奏に終わった。とはいえ、京響はこの曲をすでに自分の曲のように習得している感があった。これもムント氏とレコーディングを行ったことがきっかけになっているのではないだろうか? ムント氏との演奏には及ばなかったが、あの時とはまた違うものを感じ取ることができた。今回は特に各々のパートがとても鮮明に聴き取ることができたように思う。大音響の中でも聴き分けられたのだ。特にレーニのクラリネットのうまさには惚れ惚れするものがあった。これはムント氏の時の演奏を上回っていた点ではないか? ただ残念だったのはオーボエの調子がいまいちだったこと。イノウエ氏の指揮はオーソドックスなもので明確だったのが見ていて安心するものだった。今度は京響がどのようなオケコンを演奏するかまた楽しみになった。
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