大阪国際室内楽コンクール・フェスタ部門の優勝者によるリサイタル。今回は2台のピアノのデュオなので意外にも聴くことが少ない。いつも感じるが、2階席は開放されておらず、1階席はほぼ満席状態。あまり人が入るようなイベントではないのにこれほど入るのは招待客が多いからなのか?自分もそれに漏れないのだが・・・
さて、演奏の方は総じて「楽しい」ものでした。やはりそれは夫婦であることも大きいのだろう。とても息の合った演奏でした。最初のルトスワフスキーは冒頭でぎこちなさを感じたものの、それ以外のところでは不安定さは微塵も感じませんでした。特に前半のラフマニノフは迫力の力演でした。少し一本調子な印象もありましたが、ラフマニノフらしいメロディを堪能できました。2台のピアノだと迫力が違いますね。ほとんどオーケストラ曲を聴いているかのようでした。
しかし、今日の演目は「ピアノ万国博」って感じの多彩さ。後半はブラームス、ラヴェル、リストということでした。ブラームスは「気持ち良さそう、楽しそう」に弾いていたのが印象的。ラヴェルとリストはエキサイティングな曲調のためピアノ格闘技という感じで聴けたのが面白かった。ラヴェルは秀逸でした。太っ腹で、アンコールは3曲。
マイム・マイム
レクオーナ/マラゲーニャ(スペイン組曲より)
はじめから今まで(冬のソナタより)
3曲ともに2台のピアノではなく、連弾での演奏だった。ピアノを2台使うと広がりや音の対比を強く感じることができましたが、連弾では鍵盤の全幅を使うために音の深みというか、密度の濃い演奏でした。同じ2人で演奏するにしても全然表情が違うんですね。その比較ができただけでも貴重なアンコールでした。
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