いつも好評のこの企画。昨年のプロデュースオペラは意外にも空席が多かったが、今年はほぼ満席の大盛況でした。その期待は演出家の粟國さんに向けられていたのかもしれない。一昨年の「トゥーランドット」も演出を担当しており、スペースオペラ的な壮大な舞台に多くの人が魅了されたからだ。さて、今年はいかに。
午前中は舞台セットや衣装を間近で見られるイベントがあったのだが、体調不良のため参加できなかった。毎年参加できてないんだよなぁ。残念。その予備知識がないこともあり、舞台の変化には大いに楽しむことができた。今回も「トゥーランドット」同様のファンタジー溢れる凝った演出で、古代エジプトを表現しながら、異星の物語のような印象を与えるユニークな装置や衣装でした。
歌手陣は皆優秀で、物語に集中させてくれる完成度でした。福井さんは気合が入りすぎな面もありましたが、最も素晴らしい歌を披露してくれてました。主役のアイーダは少し物足らない感じでしたけど。演奏は京響なので何の問題もないのだが、意外だったのは一番の見せ所のアイーダトランペット。音を外すことで有名な楽器なのだが、何の何の、かなり上手く吹けていました。豪華絢爛さをさらに盛り上げていたのはバレエ団の存在だ。これもまたウマイ。ストーリー上、バレエはなくても問題ないのだが、十分楽しめたのであって良かった。カットしなかった沼尻さんはエライです。
最後は比較的あっさりしているのと、涙を誘うほどのものでもないので、見終わった感慨深さはそれほどでもなかったが、豪華な舞台のおかげで充実したオペラを観た!という満足感はありました。
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