うーーーん。何ということか、半分くらいしか客席が埋まっていなかった。いつもはそれなりに入っているだけに意外だ。それに引き換え、最近の京響の満席ぶりは驚くべきものがある。客の入りがよくなかったのは、年度始めの平日公演なのに加えて、プログラムにも原因があるだろう。何しろ今日のメインはマニアックなニールセンだからだ。私としては願ってもないほどなのだが、一般受けはしないだろうなぁ。
1曲目はベルリオーズ。これもまたマニアックな序曲を持ってきたもんだ。金管の扱い方はまさにベルリオーズらしいものの、ちょっと退屈してしまう曲かな? オペラを意識して作られたものかどうかわからないが、短いながらもいろいろなシーンが盛り込まれていて、ユニークな構成の曲だ。最近のセンチュリーは金管が充実しているので、美しく伸びのある演奏が聴けたと思う。しかし眠いぞ。
2曲目はラフマニノフ。ピアノに遠慮することなく真っ向から対戦した良い演奏だったと思う。ただ、とてつもない睡魔が襲ってきて、意識もうろうとしながら聴いていた。珍しくオケのミスが目立っていたことは覚えている。若林さんのピアノは力強くて安心感があったので聴き応えのある演奏だったのではないだろうか?
さあ、最後は楽しみにしていたニールセン。冒頭でトランペットが暴走気味になっただけでなく、金管は怪しげな音程も顔を覗かせていたが、それは最初だけ。なかなか堂々たる構えを見せてくれたと思う。中間部は少し退屈だった・・・かな。何といっても最大の見せ場は第4楽章での2対のティンパニによる狂喜乱舞だ。セカンドティンパニが頑張りすぎで、弦楽器の音がほとんど聞こえなくなったものの、格闘技かと思うほどのバチの強打は見ていて聴いていてすこぶる痛快だった。ストレス発散にはバッチリの曲ですね。複雑な部分はあやふやになった演奏だが、この曲が生で聴けることの喜びは大きい。いつかニールセン・チクルスなるものが公然と開催される日が来てもらいたいものだ。
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