さてさて、今週2回目のコンセルトヘボウ(笑)。予想通り満員のコンサートホールでした。
東京公演同様、こんなに聴かせるドボルザークの8番を聴いたことはない! 第1楽章こそは速めのテンポでヤンソンスらしいキレが聴かれたが、第2楽章以降は歌いまくりのオンパレード。特に第2楽章がこんなに美しい楽章だったとは初めて気付きました。どこが素晴らしいって「全て」ですわ。言葉に出来ない美しさとはこういうものか・・・。第3楽章も、ゆったりとロマンチックに歌うが、決してしつこくならないのが素晴らしいところ。第4楽章も勢いだけにならないのが、一流たるゆえん。冒頭の完璧なトランペットと、それに続く低弦の安定感は特筆もの。多少重苦しさを感じた箇所もあったが、緩急強弱を巧みに操ったヤンソンスはやはりスゴイ。バイノンのフルートも聴き逃せなかったところだ。
後半の1曲目はメンデルスゾーンの4番。これは意外と正攻法で大きな特徴は見当たらなかった(好きな曲じゃないというのもあるが)。だからというわけではないが、だいぶ睡魔とお友達だった(笑)。それでも、第2楽章の美しい弦楽器には参ったし、第4楽章のクライマックスに向かう高揚感と集中力はさすがでした。
最後は大好きな「ラ・ヴァルス」。この曲だけを聴きに来たといっても過言ではないほど期待していた。冒頭の怪しさもさることながら、重量感のある弱音を奏でられるというのが一流の証。開始2分ほどで名演の香りが漂ってました(笑)。ヤンソンスの変幻自在な緩急はこの曲を演ずるのには最適だったと思う。いろんな色の音がステージ上で放たれていた。クライマックスこそ、思ったほど盛り上がれなかったのは残念だったが、極上の演奏であったことは確かだろう。
アンコールは、J.シュトラウス2世/ポルカ「ハンガリー万歳」op.332。どちらかというとこういうアンコール曲で本領を発揮するのがヤンソンス。
ただ、京都の観客のマナーが良くなかったのがマイナスポイントだった。体調を崩している人が多かったのかもしれないが、聴かせどころでの咳払いが目立った。普段は演奏会に足を運ばない人なのかもしれないが、音楽をホール全体で捉えて意識して欲しいと思った。
2008年コンサートカレンダーにもどる
|