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2004年11月26日 関西フィルハーモニー管弦楽団
第169回定期演奏会(ザ・シンフォニーホール)

演奏曲目および評価

武満 徹  地平線のドーリア
チャイコフスキー  ヴァイオリン協奏曲
R.シュトラウス  交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」



演奏者(指揮者・ソリスト)

ヴァイオリン: 滝 千春
指揮: 飯守 泰次郎

感想・短評

一昔前の関フィルだったら恐ろしくて聴きには行けないようなプログラム(笑)。春に聴いた時は予想を裏切る快演だったので、少し期待をしてしまうプログラムでもあるのだ。

1曲目は武満氏の楽曲。比較的聴きやすいだろうと思っていたが、これが典型的な現代曲でちんぷんかんぷん。さらに演奏が貧弱で、音の出し方がバラバラ。音程も不安定で、不協和音が文字通りの不協に聞こえた。この手の曲は理解しがたいのでマズイ演奏をあまり耳にしたことはなかったが、今回ばかりは残念な出来だった。

2曲目は17歳の高校3年生ヴァイオリニスト滝さんによる期待のチャイコフスキー。滝さんは今年の小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトにも参加しており、注目の若手演奏家だ。演奏の方の感想は「力強い」といったところ。見かけによらず、インパクトのある強い音を響かせ楽しませてくれたが、まだまだ若さが目立ち、音が荒々しい。もう少し丁寧に急がず弾いて欲しかったが、そこはチャイコフスキー。行け行けドンドンなのだ。急ぎ過ぎな上に、飯守さんの速いテンポにもつられ、第3楽章では快速でとばしていた。それでも食らいついていたところはさすがに見ごたえあった。高音は少々不安定ながら、低音は魅力的で個性的だった。今後の成長に期待できる逸材だと思った。

チャイコフスキーで今日は十分満足なのだが、最後はツァラトゥストラだ。大人数が所狭しと舞台に集う。冒頭トランペットが少し外したものの、映画音楽張りのスケール感で派手に始まった。しかし、その一本調子のまま曲が進められたために、全編に渡り退屈感が充満する。確かにオケは十分に鳴っていた。ただ、強弱がほとんどない。特に目立ったのは終結部である。なんであんなに鳴らすのだろう? 消え入るように演奏できなかったのか? R.シュトラウスといえば女性的な美しさの旋律と複雑に絡み合うスコアが印象的だが、美しさに乏しく、明快に説くことなく、もやもやしたクリアにされない演奏だった。それだけにあまり満足できるものではなかったのが残念。

今日の収穫は何と言っても滝さんの演奏か。技術があって特徴のない演奏家が多い中、個性的な演奏を聴かせてくれた彼女に今後期待したい。

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