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2013年2月8日 小谷口直子 室内楽演奏会
〜平成22年度京都市芸術新人賞受賞記念(京都コンサートホール アンサンブルホールムラタ)

演奏曲目および評価

プロコフィエフ/ヘブライの主題による序曲 作品34
ベルク/室内協奏曲より“アダージォ”
モーツァルト/ピアノ、クラリネットとヴィオラのための三重奏曲 K.498“ケーゲルシュタット・トリオ”
モーツァルト/クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581

演奏者(指揮者・ソリスト)

クラリネット:小谷口直子
ヴァイオリン:泉原隆志
ヴァイオリン:杉江洋子
ヴィオラ:小峰航一
チェロ:上森祥平
ピアノ:塩見亮

感想・短評

京響の首席クラリネット奏者、小谷口さんの室内楽演奏会。リサイタルはいろいろあれど、中心人物として室内楽の演奏会というのは珍しい形態かも。メンバーはなかなかの実力者ぞろい。特に個人的にはチェロの上森さんが聴きものだと思っている。会場は小ホールなので当然ながら満席になった。開場時間よりも後に着いたので後方の席しか残ってなかったが、小ホールなので良かった。

さて、小谷口さんのウィーン留学の経験を活かしてウィーンにまつわる・・・ということだったが、最初はプロコフィエフだった(笑)。この曲はクラリネットがクラリネットらしい?旋律を奏でるので個人的には好きな曲だ。ゼンジー北京のへび使いを彷彿とさせる。気のせいかもしれないが、ちょっと丁寧になろうとしたのか、いつものような滑らかさが損なわれていると感じる個所もあった。でも、そんなことは気にならないくらいの畳み掛けは良かったです。

ベルクは何度聴いても覚えられない曲の1つだろう。ヴァイオリンの杉江さんと小谷口さんのデュオ演奏でした。寝ました。やっぱりベルクは未だに仲良くできないです。

後半は誰もが楽しめるモーツァルト。ケーゲルシュタットもクラリネット五重奏も最良の形で聴けたのではないでしょうか?小谷口さんのクラリネットはモーツァルトにぴったり合ってます。やはり音色もそうですが、人柄も音に乗って聴こえてくるのかもしれません。実にやさしく響くモーツァルトでした。第2楽章なんかはシビレましたね。強いて言えば、ヴァイオリンの泉原さんが今ひとつ調子が良くないように聴こえました。音程が定まらないところも多かったように思う。

アンコールはもう一度、プロコフィエフ。後半部分のみだったが、アンコール仕様の演奏なので非常に熱くエキサイティングな演奏でした。室内楽はこれがあるから面白いです。終演後のロビーでは小谷口さんが中高生を中心としたファンに取り囲まれて大賑わいとなっていました。また京都でリサイタルが聴きたいところです。

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