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2005年1月21日 京都市交響楽団
第472回定期演奏会(京都コンサートホール)

演奏曲目および評価

R.シュトラウス  交響詩「ツァラトゥストラはこう語った」
シューベルト  交響曲第8番(第9番)「グレート」


演奏者(指揮者・ソリスト)

指揮: エーリッヒ・ビンダー

感想・短評

驚いたことに京響定演に足を運んだのはなんと1年2ヶ月ぶりだった。平日の公演は、大阪からだと時間がかかるのであまり行けない。今日もこの予定を入れていたものの、足を運べる確信はなかったくらい。好きな大曲2曲なので急いで会場に行った。久々の当日券参加デス。でも、冬の北山は気候も寒いが、客の入りも寒い。今日も6割入っていたかどうか。もっと集客をどうにか出来ないものだろうか? いつもながら真剣に悩んでしまう。知らない間に良くなった点は、公演のパンフレットが無料になったこと。久しぶりに来たので、2004年シーズンも終わりになってようやく知った。

今日の指揮は、エーリッヒ・ビンダー。元ウィーン・フィルのコンサートマスターで、カラヤンも絶賛していたということだから期待も大きい。経歴を見るとものすごい。子どものころ、ウィーン少年合唱団に属し、ウィーン国立音大卒業後に、ウィーンの教会でオルガニストと合唱指揮をしており、その後も、バイロイト音楽祭、北ドイツ放送交響楽団、ウィーン・フィルなどのコンサートマスターを歴任し、カール・ベーム財団指揮者コンクールで優勝するなど、あらゆる才能を開花させてきた逸材なのだ!

さて、このところ演奏機会の多いR.シュトラウスは、冒頭からかなりのハイスピード! 荘厳さを楽しむまでもなく冒頭が過ぎる。前半こそは、いつものような華麗な京響だったものの、後半から徐々に崩れていく。演奏する側にとっては難しい曲なんだろうが、アンサンブルがドンドン乱れていった。特に、コンマスの音のズレだけでなく、ヴァイオリンやヴィオラの怪しげな音に聴く側もさまよってしまった。京響の弦が細いのはいつものこととはいえ、今日は悲鳴のように聞こえた。金管も突発的に出ることが多かった。こんなんだったか?京響?! そのうち、聴いている方の緊張感や集中力も切れてしまい、最後はただボーッと聴いているような感じだった。京響のR.シュトラウスは定評があるだけに残念な演奏だった。先週N響で同曲を聴いているのも災いしたのか?!

そんな不安を抱えた京響も、後半のシューベルトは良かった。こちらもかなりテンポが速かったので、好みの演奏という訳ではなかったが、下手に緩急を付けることなく、素直な解釈だったので安心して聴けた。特に第2・3楽章は切れが良く新鮮だった。弦楽器は前半のプログラムとは異なり、非常に緻密にそして力強く弾いていた。金管はホルンがもっと良い音を出してくれるとこの曲は最高なのだが、それは満たされなかった。何にしてもグレートは比較的良い演奏で聴けたので、今日の演奏会は満足できたかな?

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