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2005年11月18日 京都市交響楽団
第482回定期演奏会(京都コンサートホール)

演奏曲目および評価

シューベルト  交響曲第7(8)番「未完成」
マーラー  交響曲「大地の歌」


演奏者(指揮者・ソリスト)

メゾ・ソプラノ: 白井 光子
テノール: クリストフ・プレガルディエン
指揮: 大友 直人

感想・短評

秋の怒濤のコンサートシーズン。今日からは4連続演奏会になる。今日の京響の演奏は、幸先の良いすばらしい演奏会となった。

目当ては大地の歌だったので、最初の「未完成」はおまけ程度に考えいて、全く期待していなかった(そもそも好きな曲ではないので)。ところがどっこい、思わぬ好演に出くわしてしまった。オーソドックスで特に飾り気はなく、穏やかで美しく整った演奏。強弱をつけメリハリがしっかりしていたのも良かったのだろう。安心感が曲を支配していて心地よさ抜群だった。特に弦楽器の美しさが目立っていたように思う。京響の弦はいつも表情を変えるが、今日はしっかり地に足がついて響いていた。そして、もう一つ忘れてはならない活躍を見せたのが、クラリネットの小谷口さん。この曲では主役級の役割だったので、とろけるような優しい音色には聞き惚れました。小谷口ファンとしてはうれしい限りの演奏でした。

後半のマーラー演奏は京響に良く合っていたと思う。それも、金管・木管・パーカッションが特に関西のオケの中では際だったレベルにあるからだろう。今日も全く裏切ることのないほぼ理想に近い演奏を披露してくれた。そして、この曲では歌手がもっとも演奏の出来を左右するが、今日の2人は文句のないうまさでした。特に白井さんの歌は抜群にうまい。これまでいろいろな歌手を聴いてきたが、「これは!」と思った歌手はそんなに多くない。今日は「これは!」が出た。ドイツリートを得意にしているだけあり、内容を良く理解しているのだろう。いつもは気にしないが、歌詞がとても気になってしまうほどでした。プレガルディエン氏も「大地の歌」に合った歌声だと思ったが、この曲は難しいのだろう。結構辛そうに聞こえるところもあった。

大地の歌は交互に歌手が歌うのでオペラ的ともいえる。それにしても、曲間で毎回拍手をするのはちょっとやめてもらいたかった。まぁ、そんなことも大して気にならないほど楽しめた演奏でしたが。しかし、この曲を寝ずに聞けるほど良い演奏でした(笑)。「いい曲ですよね〜。」白井さんもそう言ってました。

【番外】いつも開催されている開演前のロビーコンサート。内容は下記の通り。

  シューベルト 弦楽五重奏曲D.956より第3楽章
   ヴァイオリン:三瀬 由起子、松谷 由美
   ヴィオラ:五十嵐 美果
   チェロ:ドナルド・リッチャー、佐藤 禎

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