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やはり平日の公演か。。。プログラムもマニア好みなので、久々に観客が少ない。意欲的で優秀な曲目だと思うんだけどなぁ。
メンデルスゾーンは面白い演奏だった。というのは通常と版が異なるからだ。簡単に言うと、初演の後に作曲者自身が手元にない楽譜を元に改訂しながら作ったものらしい。第1楽章は通常の楽譜と変わらないが、第2〜4楽章では至るところに聴き慣れないフレーズが顔を出す。はっきり言って原典版の方が完成度が高いと思うけど、こういう異なる版での演奏は発見があって好きだ。ただ、冗長で間延びしてしまうところが多いので、繰り返し聴くには辛いかも。演奏自体は高関さんの緻密で真面目な指揮が実に安定感があって心地よかった。
続くバルトークは凄演となった。ヴァイオリンの松山さんはスゴイ! 最初の音を聞いた瞬間に電気が走った感覚に陥りました。強烈な迫力と、表面的ではない深い音色。透き通るほどの美しさなのに太い芯が通っているのだから驚きだ。テクニックは文句なく素晴らしいのだが、それ以上にスゴイのはキャパにまだまだ余裕があるということ。これだけの難曲なのになんというゆとりのある演奏なんだ・・・ 日本人ヴァイオリニストでは諏訪内さんや川久保さん以来の衝撃だった。演奏スタイルもサラ・チャンのように堂々として雄大。多彩な表情をからだ全体から放出しているかのようだった。ソリストが強烈だから、オケも萎縮することなくしっかりと呼応していたのがうれしいところ。久々に鳥肌が立った、滅多に聴けない凄演でした。
最後はオネゲル。大学時代にたまたま図書館で借りたCDで興味を持って以来、生で聴く機会には恵まれなかった。ようやく実現するだけでもうれしい。高関さんの理論的な解釈のおかげか?非常に明解な演奏だったように思う。CDで聴いているとなかなか難解で覚えるのも大変なのに、見ながら聴いていることもあろうが、古典の演奏でも聴いているかのような分かりやすさだったからだ。この調子で5曲ともやって欲しいところだ。ホール残響の不明確さを除けば、京響の演奏はほぼ何も文句はなかった(とはいっても、第3楽章のホルンの旋律にぎこちなさを感じたが)。こういう曲にしっかり対応できる京響って、やっぱりスゴイかも。
演奏終了後、6月で退団するコンマスのニキティンさんに、団員一同から巨大な花束が贈られた。大友さんが常任を降りたから道連れなんだろうか? 短い在位期間だったのは残念だが、次のコンマスに期待したい。
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