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初めてのアルカイックホール。西宮のホールには最近良く足を運ぶが、尼崎のホールには行く機会はなかなかなかった。少々古いが1800席以上を有する大きなホールだ。開演10分前くらいまでスカスカ状態だったが、開演時間にはほぼ客席は埋まっていた。
今日の演目は「ラ・ボエーム」。初めて生で観たオペラなので思い出深いが、来年のびわ湖ホールプロデュースオペラが、同じ京響の演奏で演じられるので、今日はその前哨戦とも言える。まぁ、今日の歌手陣にはいささか不安を感じますが。。。今回の演出でユニークだったのは脇役の活躍だろう。開演前から舞台上(正確には横)では綱渡りやジャグリングなどの大道芸が繰り広げられていた。開場時間の早いオペラではうれしいサービスだ。それはタダの見世物ではなく、ちゃんとした脇役による演出だったのだ。
さて、本編の演出は思ったより良かった。舞台はロドルフォの屋根裏部屋なのだが、上下の世界が入れ替わっているようなもの。屋根裏が、メインステージで、外への出口が階段を登って上に行く。空間的に歪んだデザイン?だったのも面白かった。歌手陣の衣装もなかなか手が込んでいて、安っぽさは感じられなかった。歌手陣もなかなかの力演だったと思う。どれだけ期待してなかったんだって?!(笑) ミミ役と、マルツェッロ役が特に目立っていた。
演出的な難といえば、字幕の日本語訳が今一つだったことか。日本語として読みにくい点があったことと、速すぎたこと! 舞台に関しても、盛りだくさんにしたいのは良く分かるが、ごちゃごちゃし過ぎで、主役がどこにいるのが判りにくい(酒場のシーンなど)。主役級にオーラがあれば判るのだろうが(汗)。
京響の演奏は無難といったとこか。いつものキリリとした存在感は感じられなかったが(曲目にも寄るのかな?)、ものすごい聞き所があるとも言えない曲なので(第2幕に有名な箇所があるが、歌手・演奏ともに目立たなかった)。第4幕は涙なしには観られない最大のクライマックス。うーん、涙ぐみはしたが、もう一押し欲しかった。小澤征爾音楽塾オペラプロジェクトで観たときのような、「死」というもの、またはその感情を象徴するような演出を期待していた。ちょっと唐突感があったかな?
なんだかんだ言いながら、低価格でオペラが観られるというのは、何ともうれしい限りだった。ちょっと不満もあった「ラ・ボエーム」なので、来年のびわ湖ホールでの公演に期待したい。
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