京響初?の第九の2回公演(今日は2日目)。第九人気か、ミッキー人気か、会場はチケット完売の満員御礼だった。こんだけ入るんなら今後は2回公演にすべきだと思うが、2010年度はまた1回に戻るようです。ただの2回公演というわけではなく、小品の曲目を変えているところが非常にニクイ。
2回公演の2日目はペンデレツキから始まる(1日目は「コリオラン」序曲)。ちょうどヴィオラの後あたりのバルコニーに座っていたのですが、譜面台に載っている楽譜の様子がなんだかおかしい。音符などは書いておらず、黒い帯と線しか見えない。曲の方はそんな感じの曲(笑)。ミッキーがしきりに指示を出しているが、聞こえてくるものは偶然性の音響で完全な現代音楽。こういうのは想像力を膨らまして聞くのが面白いのです。「追悼」の印象は全然なかったですが(タイトルは作曲後に付けたらしい)。楽譜は団員から見せてもらいましたが、楽譜というより音楽の設計図といった感じで、感覚的なものでした。現代音楽は記録が難しいんですね。。。
続くはメインイベントの第九。当然ですが、休憩なしで行なわれました。ミッキーは11月の定期で巨匠的な貫禄のブルックナーを聴かせてくれたので、今日のベートーヴェンも期待していた。その期待を裏切らないのがこのところのミッキーだ。ブルックナーの時と同様、ゆったりとした展開。決して遅過ぎるわけではないが、余裕が感じられるゆったり感があった。オーケストラ・アンサンブル金沢を振っているためか、室内楽的に音を短めに切り、残響を効果的に使おうという感じ。フルオーケストラなのにこじんまりとした印象を受けた。最近注目の第3楽章は速めのテンポでサクサク進むが美しい楽章ですねぇ。
第4楽章はいよいよ合唱も登場だが、感想としては「やかましかった」です。全員がソリストか?と思うような声の張り上げで、終始フォルテッシモで歌い続けられるとちょっと辛いものがあります。間近で聴いたというのもあると思うけど(合唱自体はうまいと思います)。なので、「合唱付き」なのに、合唱に目をやることなく、指揮者とオケに注目して聴いてました(汗)。
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