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2012年1月20日 京都市交響楽団
第553回定期演奏会(京都コンサートホール 大ホール)

演奏曲目および評価

ラロ/歌劇「イスの王様」序曲
サン=サーンス/ピアノ協奏曲第2番 ト短調 op.22
ドビュッシー(ビュッセル編曲)/小組曲
ドビュッシー/交響詩「海」




演奏者(指揮者・ソリスト)

ピアノ:リーズ・ドゥ・ラ・サール
管弦楽:京都市交響楽団
指揮:ロベルト・ベンツィ

感想・短評

なるほど、ワーグナーの影響をもろに受けている。というかほとんどワーグナーのパクリっぽかったが。途中にタンホイザーらしい旋律が出てきたのは面白かった。序曲と言いながらも、オペラの一部にはあまり聞こえなかった。どちらかというと交響詩といった感じかな?変わった曲でしたがなかなか盛り上がりもあって面白い曲でした。

2曲目は私の大好きなサン=サーンスのピアノ協奏曲。2番というところがマニアックでよろしい。フランスらしさよりも濃厚にメロディを奏でている感じだったかな?この曲の第1楽章が重いからかもしれないが。その意味では、第2楽章でサールさんの本領を感じることができた。特に高音域のタッチが美しいと思った。流れるようなピアノの音色はやはり気持ちの良いもんです。第3楽章は快速で突っ切る。このスピーディさがたまりませんね。サン=サーンスはやっぱりいいわ。

アンコールはドビュッシーの前奏曲集第1巻から第6曲

後半はドビュッシー2曲。最初はピアノ曲からの編曲となる組曲。フランスものはCDいっぱい持ってるはずなんですが、これは見あたらなかったので初めて聞く曲。ドビュッシーの晩年の曲ではないので実に聴きやすい曲。一般的なフランスものといった感じか。個人的には第3曲ののどかな旋律が優しくて好きでした。しかし、京響うますぎます。この曲は十八番にした方がいいと思える出来でした。

さらに「海」は唖然とするほどの名演でした。今まで聴いた「海」の中では文句なく最上のものでした。大きなうねりの中、丁寧で繊細な表情がひしめいていた。ここまで色彩的でフランスの香り豊かな演奏ができるオケが日本に存在するであろうか?今すぐフランス人に聴かせたいと思う演奏でした。

新年一発目の演奏会は鳥肌ものとなりました。

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