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2012年6月10日 京都市交響楽団
第558回定期演奏会(京都コンサートホール 大ホール)

演奏曲目および評価

ウェーバー/歌劇「魔弾の射手」序曲
ラヴェル/ピアノ協奏曲 ト長調
ブラームス/交響曲第1番 ハ短調 op.68



演奏者(指揮者・ソリスト)

ピアノ:ジャン=エフラム・バヴゼ
管弦楽:京都市交響楽団
指揮:アンドリス・ポーガ

感想・短評

いやいや驚いた。今日はそれほど注目のプログラムだとは思わなかったが、どうやら完売らしく、会場も3階席までキレイに埋まっていた。

最初はウェーバー。京響らしくないと言ってしまうと失礼だが、落ち着いた貫禄のある演奏だった。響きが芳醇なため、どこかヨーロッパの歌劇場にでも来てしまったのではないかと錯覚すら覚えた。ポーガの指揮もなかなかに劇的で、出身地の同じヤンソンスが重なって見えてしまったのは間違いでもないのだろう。満足の演奏でした。

2曲目はラヴェル。ここも京響らしくないというか、重々しい表情だったので、ちょっとラヴェルらしさは影を潜めていたように思う。キラキラときらめく感覚は少なく、比較的低音域の輪郭が目立った。ピアノのバヴゼも骨太で軽さを感じなかったのもあるのだろう。演奏そのものは立派でしたが、ちょっとイメージの違うラヴェルでした。

アンコールは予想的中でドビュッシー「2つのアラベスク」。これもガラスが弾けるようなきらめきは少なかったが、水の流れを感じる感覚だったかな?フランスのエスプリは堪能できました。

さぁ、最後はブラームス。今日のプログラムはどういう意図なのか知りたいが、あまり期待をしてないというか、自分自身乗り気な曲でもなかった。しかしどうよ。あまりにも立派な演奏に驚きを通り越してしまったくらいだ。非の打ち所のない演奏があるとすればこのことを言うのかもしれない。京響で本物のブラームス演奏に出くわすとは思いも寄らなかった。小細工は要らないのだが、ポーガの指揮は実に王道を行っていたのがもの足らない点であり、眠さを助長するものだった。これはただの戯言ですね。

いやー、ブラームス。全くの意表の突かれっぷりに驚愕した演奏会でした。

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