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2013年5月24日 京都市交響楽団
第568回定期演奏会(京都コンサートホール 大ホール)

演奏曲目および評価

ベートーヴェン/序曲「コリオラン」op.62
ブルックナー/交響曲第8番 ハ短調 [ノヴァーク版 第2稿(1890)]

演奏者(指揮者・ソリスト)

管弦楽:京都市交響楽団
指揮:井上道義

感想・短評

京響の十八番ともいえるブルックナー演奏。意外にも久しぶりのような印象を受ける。関西は大フィルを始めとしてブルックナーを得意とするオーケストラが多いので、絶好調の京響で聴く意味というのは非常に期待感が大きい。それを反映してか、今日の公演は早々にSOLD OUT。気合の表れか、今日の演奏は録音するらしくマイクが何本も立てられていた。プレトークでは録音をするのでご協力をという内容の話をミッキーもやっていた。

最初は前菜のようにベートーヴェン。これがまたいい演奏だった。ミッキーの風格が増しているからこそというような堂々たるベートーヴェンだったように思います。弦楽器が力強かった。ティンパニもこの曲専用に古楽演奏のタイプ(なんていうんだろう?)を使って固い音を出していたのも良かった。この分であればブルックナーも大いに期待できると感じさせました。

休憩は挟まずに次はメイン曲。よく演奏されるハース版ではなく、第2稿というところもうれしい。一言で言えば、素晴らしい演奏でした。金管はよく鳴り響き、ティンパニは力強く打ちつけられていて文句のない内容でした。しかし、なぜか物足らなさを感じてしまったのは事実。ブルックナー演奏というのは上手さだけでは表出できないものがある。立派なシンフォニーとしては完全に成立していたのだが、ブルックナー特有の教会音楽的というか、祈りにも似た雰囲気というものが私には感じなかった。これまでの京響のブルックナー演奏にそういうものがあったかと言われるとあまり記憶にはないのだが、どこかしらブルックナーらしくない感じがしてしまった。もう一度言うが、演奏はこれ以上望めないくらい素晴らしいものだった。海外のオケ級と言っても過言ではないだろう。特に第3楽章は美しすぎてヤバかったくらい。第4楽章も冒頭からすごい推進力でした。

決定的に残念なのはやはり観客だろう。冒頭であれほどミッキーが協力を促していたのに、ブラボーと拍手が早すぎる。フライングといってもいい。ミッキーも指揮棒を下さずに頑張っていたが、苦笑いしてましたね。教会音楽同様、最後の和音が消えうせる余韻まで楽しんでこそのブルックナー。よほど音楽をよく分かってないアホな客だと思うが、そういうことで雰囲気を壊してほしくない。録音の方は上手く編集して欲しいな。

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