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2004年6月11日 NHK交響楽団
第1517回定期公演(NHKホール)

演奏曲目および評価

メンデルスゾーン  序曲「美しいメルジーネの物語」
メンデルスゾーン  交響曲第5番「宗教改革」
ツェムリンスキー  交響詩「人魚姫」



演奏者(指揮者・ソリスト)

指揮: エマニュエル・クリヴィヌ

感想・短評

初めてのNHKホールでの定期公演。チケットが余っているようだったので自由席で聴くために訪れてみた。今日の指揮は以前、フランス国立リヨン管弦楽団で素晴らしい演奏を聴かせてくれたクリヴィヌ氏なので、とても期待できる公演。それも滅多に聴けないツェムリンスキーときたら行くしかないでしょ?

NHKホールは思ったほど大きいとは思わなかったが、構造的には大阪のフェスティバルホールに良く似ている。ただ、音響的に不利だと思われる席が半数近くを占めているのは、ちょっともったいないような気がした。今回聴く自由席(3階席後方)も同じだ。最初の序曲が奏でられた瞬間、耳を疑ったくらいだからだ。全くといっていいほど音が飛んできていない。横と後ろからの反響は皆無に近く、目の前の空間のみで響いている感じだ。こういうところでいつも聴いている人たちは不満はないのだろうか?1500円程度で聴けるメリットというのは大きいが、これでは欲求不満である。そういうこともあり、あまり前半は集中できなかった。序曲は非常に繊細で「海」を美しく表現しており上手かったのだが、いかんせん音響のためそれ以上の感想はない。

2曲目の「宗教改革」では曲自体のボリュームもあり、音もまずまず飛んできた。この曲は高校時代に良く聴いていた曲なので、思い入れがある。演奏の方は、さすがN響というパフォーマンスだった。何しろ重量感が違う。この曲は若いときの作品でもあるため、メンデルスゾーンの曲の中でもいろんな表情を持っている曲。それだけに聞き所も多い。クリヴィヌ氏のテンポも抜群で、これ以上の演奏はお目にかかれないのでは?

後半は少し場所を移して聴いてみた。数列前に移動しただけだが、断然音の通りが良かったのでびっくりだった。おまけにツェムリンスキーはかなり規模の大きな曲。初っぱなから圧倒的な音響でホールを支配する。抒情交響曲は良く聴くのだが、この曲は録音も少ないので初めて聴く曲なのだ。N響にしてはちょっと激しすぎじゃないかと思うほど熱のこもった演奏で、観客からも楽章の途中で拍手が起きたほどだ。特に素晴らしかったのは第2楽章だろうか。あまりの美しさに、情景が目の前に浮かんできた。クリヴィヌ氏のタクトも滑らかで非常に美しい。こういう棒からはこのような演奏が紡ぎ出されるということである。さすがにフランス音楽のような感じを受けたが、この曲のテーマからもそれは合っていたのかも知れない。この曲を壮大なスケールで描ききったクリヴィヌ氏に乾杯である。

オケの実力が高いからこそ出来る演奏には、正直嫉妬してしまう。関西にも東京のオケほどの実力と競争があれば演奏会はもっと魅力あるものになるだろうに。

ところで、今日の演奏会が始まる前にロビーにて室内楽コンサートも催された。フルート、クラリネット、ファゴット、ホルンによる演奏で、ロッシーニ/ベーア 弦楽のためのソナタ第4番(管楽四重奏用編曲)。こちらもさすがにN響といえる質の高いパフォーマンスであった(特にクラリネットの横川さんが抜群だった)。メンバーは下記の通り。

 フルート:中野 富雄、クラリネット:横川 晴児
 ファゴット:井上 俊次、ホルン:今井 仁志

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