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2004年1月31日 大阪フィルハーモニー交響楽団
第374回定期演奏会(ザ・シンフォニーホール)

演奏曲目および評価

モーツァルト  ヴァイオリン協奏曲第4番
ブルックナー  交響曲第9番(ノヴァーク版)


演奏者(指揮者・ソリスト)

ヴァイオリン: タスミン・リトル
指揮: 尾高 忠明

感想・短評

今年最初の大フィルは、お得意のブルックナーで幕開け。ただ、違うのは指揮者が朝比奈氏とは違うということ。朝比奈氏以外でブルックナーを聴くのはこれが初めてだから、どのように変わるかにも注目だ。

最初はモーツァルトのヴァイオリン協奏曲。なぜかいつも4番なのは気になるところ。いい加減飽きてきた。ソリストはマイケル・ケネディ氏が「イギリスで最も優れたヴァイオリニスト」と讚えているというタスミン・リトル。残念ながら初めて聞く名前だ。しかし、その演奏には納得できた。音は正確なほどしっかりとれており、何よりもアタックが非常にシャープなのである。こういう演奏だとモーツァルトも聞きやすくなる。ちょっとばかりピッチが高いような気がしたが、1757年製のストラディヴァリウス「リージェント」はさすがに素晴らしい音色を放っていた。カデンツァでは観客も物音一つ立てずその音色に浸っていたのが印象的だった。ただ、大フィルの方は特筆するところもない無難な演奏。まぁモーツァルトで張り切ることもないのだが。。。リトルはアンコールにも応えてくれた。

 J.S.バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番BWV.1004より「クーラント」

後半はブルックナー。大フィルのブルックナーは2001年2月の朝比奈氏による第8番以来。3年経ってどの程度変わっているのだろうか。前回とは違い会場がシンフォニーホールになったことと、今回はほぼ真ん中の席で聞いたこともあり、スケール感は格段上がっていた。ただし、昨年のウィーン・フィル以来感じていることなのだが、迫力とやかましさが相まっているのがマイナス点だ。

尾高氏は非常にゆったりとしたテンポでブルックナーらしいスケール、荘厳さを醸し出していた。第1楽章のフィナーレ部分などはスケール感満点で素晴らしかったと思う。第3楽章ではワグナーチューバが登場するが、これは3年前の時とはやはり変わらず、出来の悪さにがっかりしてしまった。やっぱりこの楽器は演奏するのが難しいのだろう。一度まともなワグナーチューバの演奏を聴いてみたいものだ。それを除けばまずまずの出来であったが、穏やかに天に昇るような終結部分で事件が起こった。最後の1音が消えた瞬間に間髪入れずに拍手をしたヤツがいたのだ。それも3人くらい。しかし、3秒くらい拍手した後で10秒ほどの沈黙が訪れた。そして、尾高氏が指揮棒を下ろすと、おもむろに拍手が沸き起こった。フライングしたヤツは許せないが、その拍手に続かなかった大多数の観客の対応に大きな感動を味わった。大阪の観客の質も上がったもんだ。そのことがうれしくて、今日の演奏会は満足できた。フライング野郎は許せないけど。

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