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2004年5月28日 大阪フィルハーモニー交響楽団
第378回定期演奏会(ザ・シンフォニーホール)

演奏曲目および評価

アイヴズ  ニュー・イングランドの3つの場所
ストラヴィンスキー  ヴァイオリン協奏曲
R.シュトラウス  交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」



演奏者(指揮者・ソリスト)

ヴァイオリン: 諏訪内 晶子
指揮: 秋山 和慶

感想・短評

当然今日の目玉は諏訪内さん。会場もほぼ満席に近い状態だった。なかなか演奏機会の少ない曲が並ぶプログラムなので楽しみは十分だ。

最初は私のお気に入りのアイヴズ。ただ、この曲は聴いたことがなかった。タイトルの通り3つの曲から構成されるが、アイヴズらしく日常の風景を音楽で表現したもの。1曲目は少し退屈な旋律の繰り返しで、いささか集中力にも欠けた。聴く側もそうだったが、演奏する側もそんな感じだったのか、どうにも平坦で風景が思い浮かぶ訳もなく、ただ単調に奏でているという感じだったのが残念だった。打って変わって2曲目はいかにもアイヴズらしく、異なる旋律が複雑に入り組んだとても面白い曲。初めてアイヴズの曲を聴く人は何と乱雑な曲かと思ったことだろう。難しい曲だと思うが、オケもいい反応をしていた。もう少しそれぞれのパートが鮮明に聞こえてくればなお良かった。3曲目はアイヴズ特有ののどかな田舎風景を歌ったような旋律が顔をのぞかせる曲。ここでももう少し明確に演奏していればもっと楽しいものになっていただけに残念だ。

さて、注目の諏訪内さん。今日は薄い紫色のドレスで登場。冒頭からオケをグイグイ引っ張っていく。ストラヴィンスキーのヴァイオリン協奏曲は過去にラジオで聞いたことがある程度なのだが、諏訪内さんの実力を確かめるにはぴったりの曲だ。テクニックはさることながら、何の混ざりっ気のない純粋なヴァイオリンの音色には久しぶりに感動した。やはり数多い日本人奏者の中でも一線を画す。特に第3・4楽章はエンジン全開で諏訪内ワールドを築いていた。曲は新古典調の質素な曲なので、オケが出っ張ることなく、ヴァイオリンの音に集中できたのはとても良かった。もちろんオケとのバトルも期待していたので、不満がなかった訳でもないが。

 アンコールは、J.S.バッハの無伴奏ソナタ第3番よりラルゴ

最後はR.シュトラウス。ツァラトゥストラは初めて生で演奏を聴くが、今日の大フィルはとても絶好調だったといえる。まず冒頭がうまく演奏できるのか心配だった。トランペットがとても伸びが良く、心配は余計なお世話だった。強いて言えば、冒頭はトランペットはもう少し息を長く吹いて欲しかった(尻切れ気味だったので)。前半のプログラムと同様だが、あまり鮮明さが出ていなかったので、R.シュトラウスらしさには少しばかり欠けるものがあった。とはいえ、各パートともしっかり鳴らしていたのでボリュームは満点。パーカッション(特に鐘)が久々にやりすぎな面が目立ったくらいか。オルガンなどはCDではなかなか活躍が分かりにくいが、意外なところでオルガンの出番を確認できたりと見ていても発見が多かった。こういうスケールの大きな曲は秋山さんの指揮棒が実に冴え渡る。この調子でR.シュトラウスの管弦楽曲を数多く聴いてみたいものだ。

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