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大フィルの2005年シーズンとしては初めて行く演奏会になった。このところの大フィルは最安席のチケットが取れないために、なかなか足を運べない。今回は、たまたま招待券をいただいたためにようやく行けた。ところで、今日の演奏はかなりマニアックな曲が半分を占める。メインも「火の鳥」全曲版なので、全てがマニアックといっても過言ではないくらい。当然今回の目玉は「火の鳥」。指揮はクリスチャン・ヤルヴィ。巨匠ネーメ・ヤルヴィの息子であり、パーヴォ・ヤルヴィの弟だ。
さて、前半はエストニアの作曲家による2つの交響曲。ペルトは以前他の曲を聴いたことあるが、何も覚えていないので未知の作曲家。曲想は現代曲っぽいのだが、冒頭のハイ・ハット・シンバルによるリズムに見られるように、複雑なテンポではなく、非常に聴きやすい曲だった。その状態は第2楽章で顕著で、楽器の重ね方とかリズムとかが斬新な感じがしてとても面白い曲だった。
2曲目はトゥールという作曲家。初めて聴く作曲家だが、これもまた面白い曲だった。冒頭はドラをトライアングルの棒でリズムを刻んでボレロ調に拡大して行く。弦楽器はメロディアスな主題を奏でるが、それに管楽器と打楽器の「現代曲っぽい」音楽が交錯して進むという感じ。第2楽章の後半では、ロマン派的なメロディが朗々と歌われ、ごちゃまぜ感が楽しい曲だった。やっぱりこの曲も打楽器の働きが素晴らしかった。木琴、鉄琴は自由奔放で気持ち良いくらいだったし。どちらの曲も、とても緊張感があり、オケも丁寧な演奏だったので身近な感覚を覚えた。
そんな中、とても期待していた「火の鳥」が大番狂わせだった。まずは冒頭からアンサンブルも乱れがちな上、楽器もあまり鳴っていない。おまけに余裕のない速いテンポで曲が進み、メリハリが感じられなかった。火の鳥の出現のシーンは大きな山場だが、バラバラで、金管もミスの連続。聴いていて気の毒にさえ思ってしまった。最後も聴いたことのないほど速いテンポで締めくくられ、よく知っているはずの「火の鳥」の方が、前半の現代曲よりも知らない曲に感じてしまった。昨年にロンドン交響楽団で素晴らしい「火の鳥」を聴いているだけに、どうしても比較してしまうのが良くないのかも。最近調子が良い大フィルだが、、かつての良くない時期の大フィルが顔を出した気がして、ちょっと不安になった演奏会だった(でも、前半は良かった!)。
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