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夏の閑散期が過ぎて、いよいよ秋のコンサートシーズンに突入する。まずは久々の大フィルだ。比較的マニアックなプログラムだから聴きに来たのもあるが、作曲家ナッセンの出番に魅力を感じたことが最大の理由だ。やはりマニアックなのか、座席の埋まり具合はいまひとつで、7割程度といったところだった。
最初は「牧神の午後への前奏曲」。出だしのフルートの音色に少し不安が感じられたため、全体的に落ち着きを見いだせなかった。バランスは悪くなかっただけに残念に思った。
2曲目はゼルキンのピアノでバルトーク。以前に聴いたことあったが、あまり印象には残ってない。冒頭は少し乗りきれずにギクシャクしていたが、第2楽章以降は美しかったような記憶が残っている。正直眠かったのでまたも印象薄い(笑)。ナッセンの指揮は淡々としていたので、もっとアグレッシブなバルトークにしてもらいたかったのは確か。
後半は自作自演から。はじめて聴く曲なのだが、なぜか馴染みがあるように感じた。パーカッションが激しく活躍するので見ていても面白く、なかなかに刺激的な曲だった。どことなく、現代版のマーラー交響曲第10番のような印象だった。ナッセン氏は納得いかなかったのか、首を横に振りながら引っ込んだのはちょっと気になった。
最後の「海」は痛快な演奏だった。冒頭こそは不安げな雰囲気が漂っていたものの、曲が進むにつれオケのノリもよくなった。特に第2・3曲のできばえは素晴らしく、これまでに聴いた中でもトップランクに入る名演奏だったと思う。海の情景らしくうねりが強く、聴いていて次の展開が楽しみになる演奏だった。この曲だけで今日来た甲斐があったというものだ。
尻上がりに楽しくなる演奏会は実に気分がよい。ナッセンはあまり機嫌が良くなかったのかもしれないが、納得のいく演奏で秋のコンサートシーズンが幕を開けた。
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