純粋に吹奏楽の演奏会に足を運ぶのは初めてかな。いつものクラシックの客層とは異なり、中高生と年配の女性が多い。中高生はブラス経験者だと思うけど、年配の女性は? 聖響さん目当てなのかな???
ところで、やっぱり吹奏楽は性に合わないのかも・・・。やたら耳障りに聞こえてしまう。シエナは技術的にはかなりうまい吹奏楽団なのだと思う(ベルリン・フィルを聴いた直後なので何聴いても勝ち目ないのだが・・・)。しかし、元々弦楽器が必要なオーケストラ曲を吹奏楽で演奏することに違和感を感じざるを得なかった。吹奏楽の世界では常套なのだろうが、もっと吹奏楽の良い曲は沢山あるはずなのに。
そんな不満はおいといて、「市民のためのファンファーレ」「キューバ序曲」は面白かった。「キューバ序曲」のフィナーレ部分などは若干メロディ自体の編曲は入っていたが、吹奏楽向きな曲なので楽しく聴けました。吹奏楽では当たり前なのですが、クラリネットの多さにびっくりしました。他の楽器編成はオーケストラとあまり大きく変わらないんですけどね。ホルンは少し残念な働きでしたが(汗)。
次の「ラプソディ・イン・ブルー」は一番残念な出来だった。まず、肝心のピアニストがイケてなかった。若手の注目株らしいが、全く特徴がなく、やたら叩き付けるようなピアノだったように思った。ピアノがピアノなら、聖響さんもイケてない。なんという遊び心のない指揮か・・・。表面的で軽い上のに、モッタリと重たい旋律。どこかでカデンツァが入ることを期待していたが、最後まで何の仕掛けもなく終了。うーん、肩透かしの演奏か。。。クラリネットだけが頑張って気を吐いていた気がする。アンコールも、ガーシュウィン/プレリュード第1番。勢いだけ・・・だったかな?
しかし、後半は一変してキレのある華やかな演奏だった。吹奏楽にはガーシュウィンより、コープランドがよく似合っているのだろう。「エル・サロン・メヒコ」も痛快な演奏だったが、「ロデオ」が圧倒的に色彩豊かで最上の出来だったと思う。ものすごく難しそうな曲なのに、とても気分よく演奏していることが驚異的とさえ思いました。吹奏楽いいじゃん(笑)。アンコールは2曲。
ストライク・アップ・ザ・バンド
スーザ/星条旗よ永遠なれ
「ストライク・アップ・ザ・バンド」はアンコールということもあり、肩の荷が下りたような流麗な演奏できらめいてました。さらに楽しかった最後の「星条旗よ永遠なれ」でしょう。シエナでは恒例とのことだが、楽器を持ってる人は舞台に上がって一緒に演奏するという、これは聴衆参加型のアンコールなのだ。中学生くらいがそれなりに乗ってましたねぇ。指揮者志願のチビッコが舞台に上がったときは大盛り上がりでした。
終わってみれば、結構吹奏楽が好きになったかも。次に来るときは、楽器持って舞台に上がるぞ!
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