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PACオケもついに20回目の定期を迎えた。メンバーの入れ替わりがあるので、あまり固定した印象がないのですが。それでも佐渡さんが指揮をする回は観客の入りも多い。特に今日は師匠であるバーンスタインの曲とあり期待も十分だ。
最初の「キャンディード」序曲は気持のいい快速演奏だった。オケが原因かホールが原因か分からないが、色彩感には乏しかったものの、ハツラツとした演奏には爽快感があった。
2曲目の「不安の時代」を聴くのは実は3度目(過去2回はいずれもマイケル・ティルソン・トーマス指揮)なのだが、久々に聴くので、ごく一部しか思い出せなかった(汗)。この曲の一番の功労者はなんといってもピアニストのフォンテーヌだろう。フランスのエスプリに満ち溢れており、バツグンにうまい。佐渡さんもさすがにこの曲を知り尽しているらしく、曲の流れに「不安」なところは一切なかった。ただ、オーケストラに特徴がないというか、色がないというか、うまくまとめたものの、もの足らなさを感じてしまった。もっと深みや重みといったものを体感したかった。それでも後半のスウィングや、クライマックスの壮大感、高揚感は圧倒的でした。いやー、ちゃんと予習しておけば良かった。もったいなかった。
フォンテーヌのアンコールも凄まじいほどの熱演でした。このピアニスト、只者ではない。
バーンスタイン(ブルーノ・フォンテーヌのオリジナル)/「オン・ザ・タウン〜ニューヨーク・ニューヨーク」「ウエストサイド・ストーリー〜アメリカ&クール」のミックス・アレンジ
後半はチャイコフスキーの第4番。佐渡さんはタングルウッドで最初にレッスンを受けた曲とのことで、思い入れが強い曲のようだ。昨年のチャイコフスキー第5番も思い入れが強いということで快演を聴かせてくれている。今日の演奏もその言葉に違わぬ入魂の演奏でした。オケは若いし、メンバーがまだ固定していないこともあるだろうが、勢いがあり、切味バツグンだったと思う。ホルンは怪しい音が混じってるし、全体的に表面的で厚みに欠けるのは仕方がない(ホールも良くないし)。それを補っても余りある佐渡さんのタクト。特に第2楽章はこれまでかつて聴いたことないほどの歌いっぷり。他の楽章が快速演奏だったので、余計に際立っていた。うーん、弦楽器はよく鳴っていましたよ。第4楽章は熱狂の渦中といったところか。超快速を基調に、緩急を大胆につけたバーンスタイン直伝の表情付けは面白かった。
定期なのに珍しくアンコールも1曲。チャイコフスキー/「くるみ割り人形」よりトレパーク。先月のN響ほどの充実感はなかったが、大いに盛り上がりました。
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