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京響に小曽根さんが待望の再登場。2003年の定期演奏会に登場した際に爆裂的な快演が繰り広げられた記憶が強烈に残っている。また味わえるということでチケットを買うにも座席選びには慎重に慎重を期したくらい。当然会場は満席かと思いきや、7〜8割といったとこか。人気の小曽根さんでも満員にならないのかぁ。平日に加え、新年度初旬の金曜日だから仕方ないのかな? 学生オケとの競演なんだからもっと学生が来ればいいのに。
1曲目は「アランフェス協奏曲」の珍しい編曲版。盛り上がりに欠けるしっとりとした曲だったので、ジャズらしい痛快なオヴァトンのトランペットを楽しむという感じにはならなかったが、さすがに名手と思わせる柔らかな音色がセクシーでした。オケは管楽器メインで、ハープとコントラバスが加わっていた。京響のトランペットセクションも素晴らしい活躍でした。やはり日本有数の部隊だと思うわ。
次のモーツァルトは弦楽器がメインとなるが、固い響きで少し違和感があった。モーツァルト初期の作品はこんなスタイルなのかな? 小曽根さんも固くて少し無機質な響きに感じた。しかし、小曽根さんといえば何といってもカデンツァに尽きる。モーツァルト風のジャズというか、ジャズ風のモーツァルトという感じで、決してモーツァルトの域を脱していない絶妙なアレンジだった。第2楽章がどれほど美しかったことか。初めて聴く曲をよくもここまで楽しませてくれました。終わってみれば、文句の付けようのない秀演だったと思う。
後半は充実した多彩な音楽が楽しめた。「カルメン」は最初の音を聴いてまず魅了された。隙のない濃密な前奏曲だった。第3曲〜第5曲はまさにクリーンアップで、木管が絶妙だった。フルートは特に素晴らしい音色でホールを満たしていた。個人的にはフルートとオーボエよりも前に出ることがなく、1歩引いて支えていたクラリネットの音の位置関係が印象的だった。最後の「闘牛士」は速めのテンポで颯爽と駆け抜けたのが嫌みがなくて良かった。あまり好きではない「カルメン」がここまで楽しめるとは広上さん&京響の相性の良さなんだろう。大友さんだったらこうならなかっただろうなぁ。2日後の大阪公演でも聴けるのがまた楽しみだ。
さて、今日のメインディッシュは「ラプソディー・イン・ブルー」。京都市芸大オケとジュニアオケがパーカッションを除くすべてのパートのトップを占めた。小曽根さんとクラリネットの小谷口さんとの競演を楽しみにしていたので、ちょっと残念だったが、学生だからといってバカにしてはいけない。プロ顔負けにウマかった。もう少し思いきりよく強めに出してもいいかと思ったが、すごい学生だ。対抗できるはずもないが、自信なくすわ。。。 小曽根さんはホットでクールなパフォーマンスで、自由気ままさはいつも以上に際立っていたように思う。全く原曲を崩してやりたい放題でした。昨年の大フィル定期での演奏とはまた異なるのがスゴイ。同じ演奏ってしないんですね。広上さんの指揮も1月定期&東京公演と比較しても一層キレがあって素晴らしい。間の取り方が絶妙なんだな。良い指揮者です。
大盛り上がりの中、広上さんが最後の挨拶をしていたが、良い話をしてました。東京公演の時は京響の宣伝ばっかりでしたが、今日の話では「成熟したオーケストラより、その途上にあるときの方が面白い」と。指揮者もその方がやりがいがあるとバーンスタインや小澤さんも言っていたとのことだ。京響はまさにその途上にあるオケなので、もっと応援して欲しいと・・・。そうなんです、そうなんです。私が常々思っていたことはそうことなんです。頑張れ京響、頑張れ日本のオケ!ベルリン・フィルやウィーン・フィルじゃないとオケじゃないなんて未だに思っている知ったかぶりクラシックファンをぎゃふんと言わしてやれ!!! あまりの共感に興奮してしまいましたが、最後にアンコールが1曲。なぜかこの曲。
ハチャトゥリアン/バレエ音楽「ガイーヌ」より“剣の舞”
明後日はピアニストを替えてまた「ラプソディー・イン・ブルー」。さて、どんな演奏が聴けるのかな?
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