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2007年2月22日 NHK交響楽団
第1591回定期公演 Bプログラム2日目(サントリーホール)

演奏曲目および評価

シグルヴェルンソン  スマルトーナル(2006)
エルガー  変奏曲「なぞ(エニグマ)」op.36
R.シュトラウス  交響詩「英雄の生涯」op.40



演奏者(指揮者・ソリスト)

指揮: ウラディーミル・アシュケナージ

感想・短評

N響をサントリーホールで聴くのは初めて。サントリーホールはこの4月から大改修にはいるために、おそらく現状のホールを楽しむのはこれが最後の演奏会となるかな? 今日のプログラムは聴き応え十分の強力な曲目が揃っているのでアシュケナージとN響の相性に期待。

1曲目はアイスランドの作曲家シグルヴェルンソンという人の新曲。現代曲なので期待していなかったが、とても聴きやすい曲で逆にビックリしてしまった。4つの曲で構成されており、その中でも2曲目はクラリネットが大活躍だったので楽しめた。どこかフランス的なところもあり、ショスタコーヴィチやプロコフィエフなロシア的旋律もあり、全体的に透明感のあるさわやかな曲だった。作曲者も会場に来ていて、大きな拍手で迎えられていた。

意外にもまだ生演奏で全曲を聴いたことなかったのが「エニグマ」。この曲をN響で聴けるというのはラッキーだ。とても難曲だと聞いたことはあるが、N響の手にかかれば、全体のバランスが良い上に、陰影がハッキリと浮き彫りにされた見本のような演奏になっていました。アシュケナージはフィルハーモニア管やロイヤル・フィルのシェフを務めただけあって、イギリス音楽にも精通しているのだろう。少し速めのテンポのために豊かな叙情性を前面に押し出すものではなかったが、ブ厚いN響の音色のおかげでエルガーらしい音楽を聴けた気がします。

最後はアシュケナージお得意のR.シュトラウス。サントリーホールでこの曲を聴くのは2回目だ。英雄の生涯は昨年イヤというほど聴いたのだが、アシュケナージお得意だけあって、気合いの入り方が違ったのか、堂々っぷりはどこにも負けないくらいだった。すべての楽器が自己を主張しながらも絶妙に融合したバランスの良さ。これが日本を代表するオケなんだろう・・・ ただ、やはりテンポは速めで、充実していたために終わるのもあっという間だった。良い音楽を聴くと心が豊かになります。気分良く帰れました。

しかし、サントリーホールの残響の良さは驚異的だ。たまに聴く兵庫県立芸術文化センターの大ホールに比べると天と地ほどの差がある・・・。

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